『老子』全文 書き下し文と現代語訳(超訳)【第八章】上善は水のごとし

2024年11月7日車中泊と老子,『老子』全文 書き下し文と現代語訳(超訳)

第八章

※書き下し文、現代語訳は、蜂屋 邦夫先生著『老子』 (岩波文庫)を参考にしました。

書き下し文

上善(じょうぜん)(みず)ごと)し。

(みず)()万物(ばんぶつ)()して(あらそ)わず、衆人(しゅうじん)にくところる、(ゆえ)(みち)ちかし。

(きょ)()()しとし、(こころ)(ふち)()しとし、まじわ)るは(じん)()しとし、(げん)(しん)()しとし、(せい)()()しとし、(こと)(のう)()しとし、(どう)()しとす。

((あらそ)わず、(ゆえ)とが()し。

現代語訳(超訳)

最上の善なるあり方は水のようなものです。

水は、この世のあらゆる物に恵みを与えながら、争うことなく、誰もがみな嫌だと思う低いところ、低いところへと行きます。

だから道に近いのです。

身の置きどころは低いところがよく、

心の持ち方は静かで深いのがよく、

人とのつき合い方は思いやりや慈しみの心を持って接するのがよく、

言葉は真実であるのがよく、

政治はよく治まるのがよく、

ものごとは成りゆきに任せるのがよく、

行動は時宜にかなっているのがよいのです。

そもそも争わないから、とがめられることもありません。

※次章:『老子』全文 書き下し文と現代語訳(超訳)【第九章】功遂げて身退くは、天の道なり

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