『老子』全文 書き下し文と現代語訳(超訳)【第九章】功遂げて身退くは、天の道なり
第九章
※書き下し文、現代語訳は、蜂屋 邦夫先生著『老子』 (岩波文庫)を参考にしました。
書き下し文
持して之を盈たすは、其の已むるに如かず。
揣して之を鋭くするは、長く保つ可からず。
金玉の堂に満つるは、之を能く守る莫し。
富貴にして驕れば、自ら其の咎を遺す。
功遂げて身退くは、天の道なり。
現代語訳(超訳)
満ちたりた状態を失わないように保ち続けるのは、やめておいた方がよいのです。
刃物を鍛えて鋭くするのは、長く切れ味を保つことはできません。
金銀財宝が部屋いっぱいにあるのは、守り続けることはできません。
富貴で驕慢ならば、みずから災難を招きます。
仕事をなし遂げたら身を退ける、それが天の道というものです。
※次章:『老子』全文 書き下し文と現代語訳(超訳)【第十章】之を生じ之をやしない、生じて有せず、為してたのまず、長じてさいせず。是れを玄徳という。
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